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どのようなご相談内容が
多いですか?
相続のご相談内容は多岐にわたりますが、当事務所では相続放棄に関するご相談が多いです。これだけインターネットが普及していると、知識として「相続放棄には期限がある(※)」とご存じですが、具体的に何をすべきか、あるいは何をしてはいけないかは、わからない方がほとんどです。例えば相続放棄をする前に、相続人が相続財産の全部または一部を処分してしまったら、単純承認をしたとみなされます。それをご存じなくて「少額ならいいだろう」と使ってしまい、相続放棄ができなくなることがあるのです。そういった不利益があるので、まずは弁護士にご相談いただければと思います。3ヶ月という期限がありますから、できれば早めにご相談いただくことをおすすめします。
(※)相続放棄をする場合、相続開始から3ヶ月以内の期限までに判断と手続きを終わらせる必要があります。
それぞれのケースに最適なご提案には
対面での丁寧なヒアリングが不可欠
依頼者とお話しする際に
心がけていることは?
悩みに悩んで来られる依頼者様が多く、最初は緊張していらっしゃる方がほとんどなので、できるだけリラックスしていただくことを心がけています。相続問題に関しては本当にケースバイケースなので、ちゃんとお話をうかがわなければ正しいご提案ができない恐れがあります。それだけにしっかりお話を聞くことはおろそかにできません。また当事務所は費用面に関してもわかりやすくご紹介しているのですが、その時によく言われるのが「それくらいの金額で大丈夫なんですね」という言葉です。やはり費用面は皆さん、気にされる点だと思いますので、そこはきっちりお伝えしています。
初回30分は無料で相談を
受けているそうですね
はい。初回30分の間にできるだけお話を聞いて回答させていただいています。適宜、質問も挟ませていただきながら、弁護士が必要かどうかについてはお伝えするようにしています。皆さん、よく「これは弁護士さんにお願いする内容ではないかもしれませんが」とおっしゃるのですが、むしろ弁護士が必要なケースの方が多いです。時々、「無料相談を電話で済ませたい」とおっしゃる方もいますが、電話では不十分な回答になりがちですし、できれば資料も持ってきていただいて直に確認した方が間違いないです。対面は敷居が高いと思われるかもしれませんが、依頼者様の不利益にならないために欠かせないものだと考えています。だからこそ初回30分を無料にしていますし、お気軽にお越しいただきたいですね。
当事者だけでの解決が難しい相続問題こそ
法律の専門家である弁護士の役割が大きい
やはり皆さん、「円満解決」を
求めてこられるのでしょうか
そうですね。しかし円満解決といっても、何をもって「円満」とするかによります。それぞれのケースに対して、円満解決とは何なのかを考えるのが弁護士の仕事だと考えています。大切なのはトラブルになってしまう前に、生前にしっかりと対策をしておくことです。対策というと「遺言を作成しておけばいいのでしょう」と多くの方がおっしゃるのですが、後でもめない遺言を作成するには、やはり弁護士にご相談いただくことをおすすめします。例えば親の遺産が不動産のみという場合、「子供たち全員で共有財産にしたい」という方が多いのですが、不動産の共有はほとんどの場合もめてしまうんです。作成時に弁護士が入れば適切なご提案ができるので、お気軽にご相談ください。
相続紛争について弁護士を
入れるメリットは?
第一に法的に正しいご提案によってトラブルを未然に防ぐことですが、万一トラブルに発展してしまった場合にも、一般の方にはわかりにくいノウハウを駆使して解決できる点です。時折、「自分は事実に基づいた論理的な思考が得意なので、弁護士に頼まなくても大丈夫」とおっしゃる方がいますが、法律は事実ではなく人間が作った制度であり、ある意味で独自の理論で動いています。ですから事実に基づいた主張でも通らないことは珍しくありません。だからこそ法律の専門家である弁護士がお役に立てるのです。また感情論になりがちな相続紛争は、当事者だけで解決するのが非常に難しい分野です。特に兄弟姉妹はもめやすいのですが、感情的に「あの子には遺産を渡したくない」と言い張っても解決はしません。そんな時こそ第三者である弁護士を入れていただければ、相続人の方々の精神的な防波堤になります。
良かれと思ってやったことで
不利益を被らないために、ぜひ弁護士へご相談を
最後に、相続問題でお悩みの
方にメッセージをお願いします
相続人の方だけで対策を考えると、良かれと思ってやったことが逆に不利益になってしまうことが少なくありません。弁護士は法律の隅々まで知り尽くしている上に、様々なケースに対応してきた知見を活かして、一般の方では気づきにくいあらゆる方向から手を打つことができます。さらに相続は他の分野に比べると期限が決まっている手続きが多く、スピーディーに対応していかないと難しいです。対応にかなりの手間と時間がかかることもあり、仕事や家事・育児・介護などと並行して進めるのはなかなか難しいものです。ぎりぎりまでご自身で対応されてから、「やっぱり無理だった」と弁護士の元に持ち込まれる方もいらっしゃいますが、期限が切れる直前になるとできないことも多々あります。ですから、できるだけ早い時点で弁護士にご相談いただくことをお願いしたいですね。